ガンダム世界でスコープドッグを作ってたらKMF紅蓮に魔改造されてしまった件
第39話 エルメスのシャリア・ブル Cパート
「なぜシャリア・ブル大尉にエルメスを使わせるんですか!?」
出撃するエルメスを横目に、シャアに抗議するのはアルレット。
「調整が完璧ではないとはいえララァの戦闘データは既に取った。ならば次は彼の番だろう」
「……それだけですか?」
あやしい、とアルレットは仮面に隠されたシャアの表情に見入る。
そして、その視線に耐えきれなくなったか、ふいと顔を逸らすシャア。
あ…… あやしいーっ、あやしさ大爆発だーッ!
「たーいーさー?」
「人には恥ずかしさを感じる心があるということも……」
グダグダと言い訳をするシャアだったが、そこに、アルレットの肩に置かれる優しい手のひら。
ララァだ。
「っ……」
困ったような表情で首を振る彼女に、アルレットはぐっと詰まりシャアへの追及の矛先を納めるのだった。
なお実際にはシャアがため息交じりに、
(大尉とララァ、優れている方にエルメスを回すようにとキシリア殿からな……)
と心の内でつぶやくような事情がある。
要するに、
シャア大佐とアルレットのなんでも質問コーナー。
Q
「なぜシャリア・ブル大尉にエルメスを使わせるんですか!? どうにかして下さい」
A
どうにもなりません。
なぜって上からの圧力で(笑)
ということだった。
シャアが娘のように思っているアルレットには情けなくて言えないことだったが……
「敵パトロール艇らしきものキャッチ。ソロモンより迎撃機の発進要請です」
オペレーター席のマーカーからの報告。
ブライトは、
「なんでもかんでもこっちにやらせるのか」
と憤慨するが、そんな彼をミライは、
「信頼されてるのよ、ブライト」
となだめる。
「おとり専門でもか」
そう言いつつも、腹を決めるブライト。
「よーし、各機発進させろ」
『ガンキャノン、ガンキャノンL、コア・ブースター、ドラケン各機、発進急げ』
艦内放送を聞きながら右舷デッキへと走るリュウ。
「あ?」
そこに療養中だったはずの少年の姿を見て確認する。
「ハヤト、大丈夫なのか?」
「もう大丈夫です、リュウさん。休んだ分取り返します」
そう言うが、そこに通りがかったスレッガーが、
「しかし今日は後方で見学だぞ、ジュードー・ボーイ。勘を取り戻すまではな」
と言い含める。
「はい、スレッガーさん」
不承不承、うなずくハヤト。
一方、ミヤビはというと、
「な、何ですかこれはーっ!?」
右舷モビルスーツデッキにて見慣れぬ、しかし確かに覚えのあるオプションユニットを装備した愛機たちに目を丸くする。
「説明しよう!!」
と非常にいい顔をして語り始めるのは、もちろん我らがテム・レイ博士。
「こんなこともあろうかと……」
ニュータイプの操る無線操作遠隔攻撃端末、いわゆるビットへの対策のためにソロモンの補給部隊からこのユニットを搬入、装着させたのは彼であった。
『それじゃあ行きますね。今週のビックリドッキリメカ発進!』
今度はサラ提供のファンファーレがあった後、モビルスーツデッキのハッチが開き、軽快なBGMと共に次々に発進するオプション付きのドラケンたち。
『ドラケン』『ドラケン』『ドラ、ドラ、ドラケン……』
お約束な掛け声をかけながら進むサポートAIサラによる単独制御のドラケンE改たちと、
「いいのこれ……?」
と首を傾げながらも発艦するミヤビ。
『安心しな、ミヤビ嬢ちゃん。作戦宙域までは俺たちがきっちりエスコートするからよ』
とドラケンE改可翔式のスレッガー中尉から砕けた口調で通信が入る。
彼からは恋愛対象範囲外と見られているせいか、完全に子ども扱い、お嬢ちゃん呼びが定着していた。
女性として遇されるオッパ…… 妹ミライとの扱いの差に何ともいえない気持ちになるミヤビだったが、女性として見られても困るので、まぁ受け入れてはいる。
日本人は実年齢より若く見られるとは言うし?
そして、ドラケンE改可翔式とエレメントを組んだハヤトのコア・ファイターも護衛してくれる。
(ハヤトのコア・ブースターはまだ修理中かしら?)
ミヤビは首をひねるが、ともあれ、
「助かります。大きすぎるお弁当箱(ランチボックス)を背負っているせいで、動きが鈍すぎて……」
と礼を言う。
大きすぎるというより、彼女の言うお弁当箱(ランチボックス)の方が本体で、ミヤビの乗るドラケンE改の方がおまけのようにも見える。
実際、今加速して航行しているのも、姿勢制御、方向転換もすべて、そのお弁当箱(ランチボックス)の方に付属するロケットエンジンによるものであるし。
大きさの比率等で言うと、ガンダム試作3号機デンドロビウムにおけるモビルアーマー状のアームドベース『オーキス』とモビルスーツユニットの『ステイメン』のような感じ。
「デンドロドラケン?」
と思わずミヤビがつぶやいてしまうようなものだった。
『ん、来るよ、アムロ』
先行するガンキャノン。
アムロに注意をうながすサラツー。
「何機かに見えるが、違うな。ララァじゃない、別の何かだ」
その呟きは、逆に言えば前回の攻撃がララァのものであると確信しているがゆえのものだった。
シャリア・ブルの方でもアムロたちの機影は捉えられていた。
「フラナガン博士、敵をキャッチした。戦闘に入りますから、私にどこまでできるかデータは取っておいてください」
レーザー通信により後方のザンジバルでモニターしている博士、技師たちに連絡。
『了解です、大尉。大丈夫ですか?』
「見えます、やってみましょう」
そうしてシャリア・ブルは気づく。
「……これはすごい。敵のパイロットはこちらの位置と地球の一直線を読めるのか?」
これこそがニュータイプの空間認識能力。
太陽を背に戦うのと同じく、アムロは地球を背にすることで敵、特にニュータイプのような相手に対し気配を紛れさせることを狙っているのだ。
ビームライフルで、必中の一撃を加えるアムロ。
しかし、
「なに!?」
ビームを敵のモビルアーマーは回避して見せる。
つまり発砲の気配を読み取り事前に回避運動を始めていたということ。
アムロは同様に敵の反撃を回避しながらつぶやく。
「違うぞ、さっきとは」
ララァでは無いし、視認不能な超遠隔地からの攻撃ではない。
二重の意味で違ってはいるものだが、
「ん?」
現在攻撃している敵とは違う気配を感じ取るアムロ。
「下か!」
敵からの攻撃を連続回避。
「チッ」
せわしなく修正舵を切ることでかわし続けるが、
「クッ、やはりガンキャノンの反応が鈍い」
一方、攻撃を加えるシャリア・ブルもまた驚愕していた。
「すごいモビルスーツとパイロットだ。あのパイロットこそ真のニュータイプに違いない。そうでなければこのエルメスのオールレンジ攻撃を避けられる訳がない。おおっ!?」
アムロに集中しすぎたせいか、横合いからの攻撃を受ける。
リュウのコア・ブースターから放たれたミサイルだ。
かわし切ったと思った瞬間、弾頭に仕込まれたレーザー近接信管が作動し、ばら撒かれた破片がエルメスを襲うが、
「散弾ではその程度だな」
装甲の厚いモビルアーマー本体には、エルメスには効かない。
メガ粒子砲なら貫通できるだろうが、リュウの腕と点の攻撃であるビームではシャリア・ブルの操るエルメスもビットも捉えることはできない。
ゆえに負けることは無い。
そしてビットにより反撃。
『くっ、に、二機か三機のモビルアーマーが居るのか?』
『リュウさん!』
アムロの耳に、焦りのにじむリュウとそれを心配するサラシックスの声が通信機越しに届く。
「下がれ、この敵はいつものモビルアーマーとは違うぞ、下がれ」
必死に叫ぶアムロだったが、
『うわーっ!?』
次の瞬間にはコア・ブースターに直撃。
リュウの苦鳴と、
『自動消火装置作動。後退しましょう、リュウさん!』
彼を気遣うサラシックス。
『こ、これぐらいのことで! いざとなればブースターを切り離してでも!!』
なおも抗戦しようとするリュウ。
「サラシックス、リュウさんを下がらせて、この敵は違うんだ。クッ」
そう言いつつ、コア・ブースターを庇うため前に出ようとするアムロ。
「あのパイロットは反対からの攻撃も読んだ」
シャリア・ブルも一方的に攻めているようで、しかし攻撃をことごとくかわされている現実に驚愕する。
「どういうことだ? 敵は一機のモビルアーマーのはずだ」
焦るアムロに、サラツーが答える。
『そうね、敵はおそらく私たちがツヴァークNT-1アレックスで捉えたあの無線制御の攻撃端末よ』
しかし何とか対応しようにも、
「ガンキャノンの反応が遅い?」
彼の能力に、ガンキャノンの方が付いて来れなくなっていた。
所定の位置に着き、整列するドラケンE改たちの背面に装備された、長方形のモジュールが左右に開いていく。
その様はミヤビの前世の記憶の中にある『機動新世紀ガンダムX』にてガンダムXとそのフラッシュシステムによりコントロールされる無人攻撃ビットモビルスーツ、GXビットが背中のマイクロウェーブ受信用リフレクターを展開し隊列を組んでサテライトキャノンの発射体制に入る、あのシーンのよう。
今にも『機動新世紀ガンダムX』の前期オープニング曲『DREAMS』のイントロが流れ出しそうである。
まぁ、このドラケンE改用のオプション装備、M型ユニットが擁するのはサテライトキャノンなんてものではなく、
『全機、機雷ロッカーの展開を完了』
厚板状の機雷散布ポッド。
格子状に配置された射出口から宇宙機雷を面投射するものである。
この機雷ロッカーは移動時には後方にたたむことが可能で、これにより前方投影面積、および被弾を減らすことができるのだ。
発射時にはそれを左右に展開する。
その様は大きく羽を広げる蝶のようで、
『絶好調である!』
……ドラケンE改を単独制御するサラの内の一体が何か言っているが、空耳だろうとミヤビは無視する。
多分この世界で『機動戦士ガンダム』の代わりに放送されていた『モビルフォース・ガンガル』、そのシリーズの内の一作である『∀ガンガル』でも見て影響を受けているのだろう。
そんなサラの戯言は置いておいて……
ミヤビの前世の記憶の中にはボールM型、ボール機雷散布ポッド装備タイプという機体があった。
モビルポッド、ボールを機雷散布に活用しようというもの。
メカニックデザイン企画『MSV-R』にて大河原邦男先生にデザインされ、マンガ『機動戦士ガンダム
MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』やネット対戦ゲーム『機動戦士ガンダム オンライン』に登場した機体であった。
この世界ではミヤビがドラケンE改を作り出し、それが地球連邦軍に採用されたがためにボールはもちろん、ボールM型も存在しないわけであるが、
「機雷散布のニーズに応えるため、機雷散布装備を作り、その中枢、コントロールユニット兼近接戦闘ユニット、脱出装置としてドラケンE改を使いましょう、ということで用意されたのが……」
『このオプション、M型ユニットです』
ということだ。
一方、
『サラ姉さん、敵戦闘宙域に対する散布のための演算値は私がミヤビさんのところに送ります。三秒待って下さい』
と連絡してくるのはハヤトのコア・ファイターにインストールされているサラナイン。
彼女は前線で戦っているリュウのコア・ブースター、サラシックスからレーザー通信で送られてくるデータを基に教育型コンピュータの演算力を使い計算を行う。
ボールM型では天頂部の武装を正確な位置測定を行う計測システムを内蔵したVLBI−C2ポッドと発信アンテナを装備した機雷コントロールユニットに換装してあった。
その点、
「このM型ユニットでは、機雷散布に必要な計測、コントロール機能をドラケンE改の元々の航法装置に加え、機体前頂部に固定設置されている5連式多目的カメラモジュールのスロットに必要なセンサー器材を装備させることで実現しているわけだけど」
ミヤビのつぶやきに、サラは、
『機雷ロッカー自体は大型コンテナを一部流用して製作された安価なものですから、非常時には捨てることも可能。高価なセンサー器材類は、コントロールユニットと脱出ポッドを兼ねるドラケンE改側に持たせることで回収できるということですね』
そう答える。
ミヤビはうなずいて、
「そうね、西暦の時代、アメリカ陸軍が採用していた歩兵携行式の対戦車ミサイル、M47 ドラゴンなんかも高価な照準器は使用後、ランチャーから取り外して再利用する構造になっていたけど、それと同様の考え方ね」
そういうことで機雷散布のための演算もドラケンE改側の機体制御コンピュータでできるし、さらにはグリッド・コンピューティングにより隊列を組むドラケンE改すべての機体制御コンピュータを連携、統合処理させることで演算能力を上げることもできたが、さすがにスパコン並みの処理能力を持つ教育型コンピュータにかなうわけもなく、素直に任せる。
なおグリッド・コンピューティングには普通、専用のミドルウェアが必要なのだが、そもそもドラケンE改の機体制御コンピュータは俗にテム・レイの回路と呼ばれる初期の教育型コンピュータ2つを搭載し並列に動作させるデュアルプロセッサであり、インストールされているサポートAIサラはすべて同一のプログラムを持つもの。
機雷コントロールに限らず、どんな用途でもネットワークがつながる限りは素のままでもグリッド・コンピューティングが可能なのであった。
『射出角調整。右、コンマ5。上、コンマ08』
機雷ロッカーの先端に八基、基部上に二基のスラスターが配置されており、それにより姿勢制御を行う。
この辺はボールM型と変わらない。
ボールのマニピュレーターの出力ではAMBAC(Active Mass Balance Autocontrol 能動的質量移動による自動姿勢制御)による姿勢制御は不可能であり、さらにボールM型では機雷ロッカーの増設による機体の肥大化、およびマニピュレーターの小型化による作動肢の質量低下により機動力が低下している。
それゆえに運動性を確保するためスラスターが増設されていたのだ。
一方で、このM型ユニットではドラケンE改の重量比が小さすぎるために、同様にスラスターが設置されている。
『機雷投射装置、最終ロックを解除』
『ミヤビさん、サラナインからシアー解放クロック同調来ます!!』
そしてミヤビはトリガーを絞る。
「MMB-05E浮遊機雷、投射!」
ドラケンE改の背面から左右に伸びたロッカーに片側24基、両方で48基搭載されたMMB-05E浮遊機雷が投射される。
「嬢ちゃん、ニュータイプってのはアレだろ。人間離れした直感力や洞察力、獣のように殺気を感じ、恐ろしいバカげた回避、反撃能力を持つ」
スレッガーは語る。
ミヤビの前世の記憶の中にある史実でも、連邦軍にはフラナガン機関からの亡命者、つまりEXAMシステム、ブルーディスティニーのクルスト・モーゼス博士が来ているわけであり。
そして史実とは違って生存しているテム・レイ博士は彼からの情報を受け取っている。
そこから来た内容である。
「人間の殺気を感じ動きを読み、心を盗んで鋭く動く。銃撃や剣撃をたやすく避け、相手を襲い蹂躙するんだろう?」
これが、このホワイトベース隊にもたらされたニュータイプの概要。
そして先のララァによるソロモン襲撃。
さらにはニュータイプと目されているアムロの働きを見て、それが敵対した場合を想定すれば、そういうものかと納得もできる。
だが、
「じゃあ、こういうのはどうだい」
不意にビットが爆発する。
「機雷原!!」
即座に理解するシャリア・ブル。
「機雷原だ!!」
『止まったぞ。やれ』
スレッガーからの指示に、セイラはトリガーを引き絞る。
ミヤビたち機雷散布班とは別に待機していたガンキャノンL、ロングレンジタイプの120ミリ低反動キャノン砲による狙撃だ。
両肩、左右の砲を交互に撃つことで発射速度を高め弾幕を張る。
「読める。相手の動きが私にも追えるわ……」
つぶやくセイラ。
それを可能としているのがニュータイプの素養を持つ彼女自身の超長距離狙撃能力と、偽薬(プラシーボ)効果による思い込みかも知れないが、テム・レイ博士が彼女のためにと用意してくれた第二の皮膚とも言える、身体に張り付くような極薄のテスト用パイロットスーツ。
さらにはサラスリーが、
『ミヤビさんの手による未完の、ベータ版ミッションディスクプログラム『PSリーディング』をRXシリーズ用にローカライズしたものです。PS、パーフェクトソルジャーとは何なのか、私には分かりませんが』
と語るもの。
要するにアニメ『装甲騎兵ボトムズ』で主人公キリコがパーフェクトソルジャーに対抗するために自作した、いわゆる対PS用ディスクに相当するプログラムだ。
Play Station 2のゲーム『装甲騎兵ボトムズ』では発動中、敵の残像が表示され、通常よりすばやく行動できるようになることで再現されていた。
ミヤビが注目したのは、このうち残像が表示される機能の方だ。
ミヤビの前世、旧21世紀の時代、Windowsなどのマウス操作を伴うOSには、マウスカーソルに残像を表示させる『ポインターの軌跡を表示する』というオプションが用意されていた。
オールドゲーマーなら、コナミのシューティングゲーム『ツインビー』の分身みたいな動き、と言った方が分かりやすいだろうか。
このオプション表示はパソコンの性能や液晶画面の追従性が悪かった時代に、マウスを素早く動かすと表示が追い付かずカーソルを見失ってしまうことがあったため、目で追いやすくするために用意されたものだった。
そして同時に、
『セイラさん、どんなに敵が素早くても物理法則は超えられないのです。相手は物理的な物体で、慣性を消すことなど不可能なのです』
ということ。
『機動新世紀ガンダムX』のジャミル・ニートは、
「たとえ精神波でコントロールされていても、物理的な物体なのだ」
という理屈でビットによるオールレンジ攻撃を完全に見切り、ニュータイプ能力に頼らずにその軌道を読んでビットを次々と撃ち落して見せた。
『つまり残像を表示すれば、目で追えないほどの動きをする敵の無線制御の攻撃ユニットも捉えることができるようになる。さらに残像は敵機の動く方向を教えてくれます』
「残像の動きの先に、敵は居るはずってことね」
敵の移動を見越した偏差射撃を行うための情報が得られるということなのだ。
無論、それでも直撃させるのは無理だが、しかし、
120ミリ低反動キャノン砲の弾頭に仕込まれたレーザー近接信管が作動し、爆発がビットを襲う!
「っ! また近接信管による対空弾か!」
表情を険しくするシャリア・ブル。
「BINGO!! 人間サマの知恵ってもんをナメるとこーなる」
ニィッっと、口の端を吊り上げるスレッガー。
『こ…… こんなッ、こんな仕掛けを……ッ!!』
サラは絶句するが、
「しかけ? バカがつっこんでくるから悪いんだ。真正面から」
スレッガーは何でもないように言う。
「殺気も心も動きも無い機雷原。そして点ではなく避けられない面攻撃。16連射可能な120ミリ低反動キャノン砲二門が吐き出す、レーザー近接信管装備、ミノフスキー粒子対策済の砲弾60発による弾幕。避けられるモンなら避けてみろっつうの」
ということ。
「俺たちゃケンカ弱いからよ。おっかねぇから正々堂々とケンカなんかしねえぜ。ニュータイプさんよう!!」
■ライナーノーツ
サブタイトル回収、というわけでエルメスで出撃するシャリア・ブル。
対するホワイトベース隊は、対ニュータイプ戦術を立てて対抗を開始。
次回はこの続き、そして決着の予定です。
> ミヤビの前世の記憶の中にはボールM型、ボール機雷散布ポッド装備タイプという機体があった。
> モビルポッド、ボールを機雷散布に活用しようというもの。
> メカニックデザイン企画『MSV-R』にて大河原邦男先生にデザインされ、マンガ『機動戦士ガンダム
MSV-R ジョニー・ライデンの帰還』やネット対戦ゲーム『機動戦士ガンダム オンライン』に登場した機体であった。
興味深い機体ですよね。