Kanon版ドラゴンクエスト3攻略日誌
『真琴の魔法使い一人旅 アリアハン編』


 魔法使いの身で独り、バラモス退治の旅に出ることになった真琴。
 ちなみに美汐の遺体を納めたカンオケは、実は勇者達のみに与えられる第一級の魔法の品。
 普段は小さく折りたたんでしまえるが、展開すれば倒れた仲間を仮死状態で保存できる上、人一人でも不自由なく運べる軽量化魔法、モンスターからの攻撃を全く受け付けない強化魔法、更には全滅時に自動帰還する魔法まで掛けられている。
 真琴一人でも負担無く運ぶことができた。

(まずは、傷ついた身体を休めないと)
「うん」

 美汐の勧めに従って、天野邸に向かう真琴だったが、

「おお! なんてことでしょう! わたしのかわいい美汐が……
 で、でも……あの人のように火山に落ちて灰になったわけじゃないわ!
 どうか美汐を助けてあげてください! 私のたった1人の子供なんです」
「う、うん……」

 とてもでは無いが、泊めてくれと言えるような雰囲気ではない。
 肩を落とし、トボトボと宿屋に向かう真琴。

「こんにちは。旅人の宿屋へようこそ。一晩2ゴールドですが、お泊まりになりますか?」
「あぅ〜」

 なけなしの金をはたいて宿屋に泊まる。

「美汐のおじいちゃんからもらったお金と、美汐が倒してくれたモンスターから取れたお金を足して19Gだったから。今晩泊まったら…… んーと、あと8日分しかないよう」
(ちゃんと計算ができたんですね。えらいですよ、真琴)
「えへへ…… って、そうじゃなくて」

 既に気分はホー○レス一歩手前な真琴。

「お金の匂いがする……」

 ルイーダの酒場の脇に置かれたタルから、25Gを見つける。

「美汐っ、お金だよ、お金っ!」
(真琴。……良かったですね)
「美汐? 泣いてるの?」
(いえ、あまりに不憫で……)
「あぅ?」

 お金を見つけたことに気を良くした真琴は、城の中にまで、落ちている物がないか嗅ぎ回るように。
 最初はおっかなびっくりだったが、勇者の一行と言うことで、城内を自由に歩けることが分かり、ほっとする。

 そして、城の1階のタルから毒消し草、小さなメダル。
 2階のタンスから、ラックの種を手に入れることができた。

「何、このメダル?」

 真琴の疑問は、街の一角にある井戸を覗いてみた時に氷解した。
 井戸の中にはメダルの館があって、小さなメダルを景品と交換してくれるというのだ。

「これが5枚になった時は、トゲのムチを与えよう。がんばって集めるのじゃぞ!」
「うんっ!」

 俄然やる気になる真琴。
 子供だ……

 そして、街の外に出る。
 美汐のカンオケを背にしながら、まずはアリアハンの周りでスライムや大ガラスを相手に戦闘。

「メラ!」

 敵に会ったら、とにかくメラ、メラ、メラで1匹ずつ潰して行く。

「やっつけた〜」

 カラスにつつかれながらも何とか勝利。

(生ゴミの始末をきちんとしない人が居るせいで、カラスが大量発生して、その害が広がっているんですよね。退治できて良かったです)
「お金も持ってたー」
(カラスは光りモノが好きですからね。真琴、ヒットポイントもマジックパワーも心許ないです。すぐに帰って宿で休憩しましょう)
「うん」

 1戦する毎にヒットポイントもマジックパワーも消耗してしまうが、アリアハンの近くで出る敵が相手なら、まず死ぬことはない。
 一人旅では経験値が独占できるということもあり、数回の戦闘で、真琴はあっという間にレベル3までレベルアップすることができた。

 お金も多少は貯まったことだし、次はレーベの村を目指す。

「あぅ、大アリクイ」
(大ガラスと1匹ずつですから、何とか倒せますね)

 そうして、何とかレーベの村へとたどり着いた。

「メダルみーっけ!」

 大岩をどかした跡から、小さなメダルを拾う。
 また、学者の家に行くと『力の秘密』という本が手に入る。
 読むと性格が『ちからじまん』に変わるが、『おとこまさり』でも同じぐらい力は伸びるし、素早さの伸びはこちらが上。
 売り払うことにして、武器屋に行ってみる。

「カメのこうらが欲しいよぅ」
(他にもブロンズナイフや革の帽子が使えますけど)
「うん。でも戦うの怖いからナイフより、こうらが欲しい」
(そうですね。今のところマジックパワーより先にヒットポイントの方が消耗しますから、武器で戦っていないんですよね。だったら、武器よりも防具。真琴の考えは正しいと思いますよ)
「うん。でも330Gなんてお金、持ってない」
(私の銅の剣と旅人の服、それに王様にもらった2本のこんぼうと真琴が最初に着ていた布の服、あと、先ほど見つけた『力の秘密』を売って……)
「いいの? 美汐のものを売ったりして……」
(いいんですよ。死んでいる私が身につけていたって役に立たないんですから)
「あぅ、それでも足りない……」
(今着ている旅人の服を売ったらどうです? カメのこうらを買ったら、どうせ要らなくなるんだし)
「そっか! さすが美汐!」

 今着ている物まで売り払ってお金を作り、ようやくカメのこうらを手に入れる。


名前:まこと
職業:まほうつかい
性格:おとこまさり
性別:おんな
レベル:3

    ちから: 15
  すばやさ: 12
 たいりょく:   9
  かしこさ: 13
 うんのよさ:   5
さいだいHP: 17
さいだいMP: 26
 こうげき力: 17
  しゅび力: 23

ぶき:ひのきのぼう
よろい:カメのこうら
たて:おなべのフタ
かぶと:なし
そうしょくひん:なし


 カメのこうらは大亀の甲羅を背中に背負い革の胸当てを付けただけのものだが、硬いため革の鎧以上の守備力を持つ。
 鎧の類を使えない魔法使いには便利な品だ。

「どう?」
(よく似合ってます。可愛いですよ、真琴)

 その後、宿に一泊してアリアハンに戻る真琴。
 途中、大ガラスとスライムが現れたが、

「あぅーっ」

 その場にうずくまり、カメのこうらで身を守る真琴。
 おかげで敵の攻撃の半分が外れるようになっていた。
 ただし、この体勢から魔法で反撃するためには、

「メラ!」

 魔法は尻から出る!

(真琴……)

 真琴は尻使い、ヒップ・ソーサラーになったのだった。

 一角うさぎからも1ポイントしかダメージを受けなくなったので、試しに岬の洞窟に行ってみる。
 ナジミの塔へ続いているというこの洞窟。
 マジックパワーが数回の戦闘ですぐに消耗してしまうため、とりあえずは宝箱から薬草を回収してすぐ退却。

「スカラを覚えた」

 レベル4になって、スカラを覚えた真琴。
 この呪文は、自分の元の守備力と同じだけ、守備力を上げてくれる。
 今後、強敵に遭った際には役立つはずである。

 再度、岬の洞窟に入り、今度は旅人の服を回収。

「お金が貯まったから、革の帽子が買える」
(そうですね。旅人なら帽子ぐらいは嗜んでおいた方がいいでしょう。長い旅には色々なことがあるのですから。冷たい雨風や焼ける太陽。そして時には周囲の目。帽子はその辺りのものからなら、大概守ってくれますから)

 革の帽子を購入する真琴。
 守備力2ポイントアップ。

(もう、買う物がブロンズナイフぐらいしか無いですね)
「うん。早くトゲのムチも欲しいんだけど、まだメダル、2つしか集めてないし」
(そうですね…… それでは、ナジミの塔に行ってみますか?)

 今あるお金を全部使って薬草を3つ買い込んで、ナジミの塔へ向かう真琴。

 途中、レベル5にレベルアップ。
 氷の呪文、ヒャドを覚える。

(これで、大アリクイも一撃ですね)

 そうしてたどり着いたナジミの塔の1階には、

「おお、しばらくぶりのお客さんだ! うれしいなあ。こんにちは。旅人の宿屋へようこそ」

 こんな所でもアリアハンと同じ料金で営業している良心的な宿屋があり、店員が迎えてくれる。
 ここで休憩をしてから塔を登る。

(とにかく、最上階で盗賊の鍵をもらうことだけ考えて下さい)

 途中の宝箱は無視することにする。

「あぅ、メダルのにおいがする」

 3階の宝箱から、小さなメダルだけは回収。
 そして最上階の老人の元へとたどり着く。

「おお、やっと来たようじゃな。おや? 美汐は…… なんとカンオケの中とはな!? 幾度と無く美汐に鍵を渡す夢を見ていたというのに……」
(それは申し訳ないことをしました)
「まあ、ええ。代わりにこの盗賊の鍵を受け取ってくれるな?」
「うん」

 真琴は盗賊の鍵を受け取った。
 また、老人は性格を変えてしまう本について話してくれるため、気になって本棚を捜してみると『おてんば事典』が見つかった。

(読んじゃダメですよ、真琴)
「面白そうなのに……」

 うっかり読んで性格が変わってしまっては大変なので、さっさと売ってしまうことにする。

 塔から飛び降り、一気に1階へ。
 ドラクエの冒険者たちは、ヒモ無しバンジーに耐えられる勇気と強靭な足腰の持ち主でないと勤まらないのだ。
 宿屋で回復してから地下通路を東に向かうと、アリアハンの城の地下牢へと出た。
 そこには、盗賊の鍵を作ったというバコタが閉じこめられていた。

(ありがたく使わせていただきますね)

 今まで行けなかった場所を、盗賊の鍵を使って確かめる。
 城の学者の部屋から、小さなメダルを回収。

「あと1枚。あの家が怪しいのに、おじさんが邪魔で入れない」
(本当に、においで分かるんですね……)

 アリアハンの近くで戦闘をしていると、夜になってしまった。
 街に戻ってみると、真琴が怪しいと踏んでいた家の玄関から人影が消えていた。

「チャンスねっ」

 民家に侵入。
 タンスから、小さなメダルをゲット。
 しかし、住人は起きて居るのだが……

(真琴のような娘が独りで魔王退治ですからね。何だか同情的な視線が向けられています……)

 見て見ぬ振りをしてくれる住人達に、涙がこぼれる。

「これでメダルが5枚。トゲのムチがもらえるっ!」

 メダルを握りしめ、喜び勇んでメダルの館へ。
 トゲのムチをゲット!


名前:まこと
職業:まほうつかい
性格:おとこまさり
性別:おんな
レベル:6

    ちから: 16
  すばやさ: 15
 たいりょく: 13
  かしこさ: 18
 うんのよさ: 10
さいだいHP: 26
さいだいMP: 35
 こうげき力: 34
  しゅび力: 26

ぶき:トゲのムチ
よろい:カメのこうら
たて:おなべのフタ
かぶと:かわのぼうし
そうしょくひん:なし


(これでブロンズナイフ…… いいえ、ワンランク上の聖なるナイフまで不要になりましたね。しばらくは買う物がありませんから、薬草と毒消し草を買って、ナジミの塔に行きましょう)
「うん」

 岬の洞窟で残った宝箱から56Gを回収。
 ナジミの塔へ。

(凄いですね。大アリクイも一撃ですか)

 ムチは敵1グループにダメージを与える武器。
 真琴の場合は『おとこまさり』ゆえの高いちからと合わさった攻撃力により、大アリクイ辺りまでなら一撃で倒すことができる。

「じょうおうさまとおよびっ!!」
(なっ、何ですかソレは!?)
「祐一が、ムチを使う時はこう言うんだって。……違うの?」
(違います)
「あぅ〜っ、また騙された」



つづく



■ライナーノーツ

> 魔法は尻から出る!
> 真琴は尻使い、ヒップ・ソーサラーになったのだった。

 魔法陣グルグル2より。
 有名な『ただし魔法は尻から出る』ネタが、まさか回収されるとは……
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>(そうですね。旅人なら帽子ぐらいは嗜んでおいた方がいいでしょう。長い旅には色々なことがあるのですから。冷たい雨風や焼ける太陽。そして時には周囲の目。帽子はその辺りのものからなら、大概守ってくれますから)

 棺担ぎのクロより。
 ファンなんですよね。


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